RENESISエンジン
マツダRX-8に搭載されているロータリーエンジン13B-MSP型につけられた名前。基本設計はRX-7に搭載されていた13Bエンジンを受け継いでいるが、省燃費、排ガス中の有害物質の低減等を目指して様々な改良がなされている。大きな特徴は、従来の13Bの排気ポートがローターハウジングに開いていたのに対し、RENESISではサイドポートに開いていることなど。なおターボは設定されていない。
マツダRX-8に搭載されているロータリーエンジン13B-MSP型につけられた名前。基本設計はRX-7に搭載されていた13Bエンジンを受け継いでいるが、省燃費、排ガス中の有害物質の低減等を目指して様々な改良がなされている。大きな特徴は、従来の13Bの排気ポートがローターハウジングに開いていたのに対し、RENESISではサイドポートに開いていることなど。なおターボは設定されていない。
ゼロヨン走行などの前にタイヤを温めるために、その場でリヤタイヤだけをホイールスピンさせる「バーンナウト」というテクニックがあるが、それをやりやすくするための装置。ブレーキを踏んだ状態でラインロックのスイッチを押し、そのままブレーキペダルを放すと、スイッチを押している間だけ、フロントタイヤにはブレーキが効き続けるというもの。
コーナリングの際に、コース幅のどこをとおってコーナーに入って、どう抜けていくかという、クルマの走行軌跡のこと。速く走るために、非常に重要な要素になる。最短距離がいいわけではなく、スピードを落とさずに曲がれるかどうか、アクセルを踏む時間を長くできるかどうかなどを考慮しながら判断する。もっとも基本になるのが「アウト・イン・アウト」だとされている。
高級車や大型のミニバンなどのドレスアップの方向性のひとつ。高級感を前面に出しながら、かつてのVIP系のような派手さは求めず、AMGやアルピナなどのユーロチューナーっぽいシンプルなスタイルでまとめる。大径ホイールを履かせることが多い。
タイヤの構造の一種。タイヤ内部の「カーカス」という部分を構成しているコードが、進行方向に対して、直角に配列されているタイプのタイヤのことをいう。タイヤにはこのほかにバイアスタイヤという構造もあって、かつてはそちらが主流だった。しかし、道路状況がよくなるにつれてラジアルタイヤのほうがメリットが多くなったため、現在の乗用車用タイヤはほとんどがラジアルタイヤになっている。また俗に公道用タイヤをSタイヤと区別して呼ぶときも「ラジアルタイヤ」と呼ぶことがある。ただし、構造的にはSタイヤもラジアルである。
クーラント(冷却水)の熱を大気中に放出させて、クーラントの温度を下げる装置。純正のラジエターは、ノーマルのパワーで街乗りに使うくらいまでしか想定していないので、エンジンをパワーアップさせたり、サーキットを連続走行する場合には、容量が足りないことが多い。そういうクルマでオーバーヒートを避けるためには、容量の大きいラジエターに交換する必要がある。ちなみに、ラジエターには銅とアルミ製の2種類がある。
定期的にバルブクリアランスの調整をしなくてもすむように、油圧を使って、つねにバルブクリアランスをゼロに保つ装置。オーバーレブさせると追従できなくなり不具合が生じやすいので、高回転化にはやや弱い。直打式バルブの場合は、オイルタペット、油圧タペットなどとも呼ばれる。
ハチロクのような5リンク式リジッドや、FF車に多いアクスルビーム式サスペンションなどで、横方向の位置決めを行う棒のこと。棒の片方はボディに、もう片方はアクスルに取り付けられる。このサス形式のクルマで車高を下げると、アクスルが左右どちらかに寄ってしまうので、ラテラルロッドを調整式のものに交換する必要がある。なお、「ラテラルリンク」というのは、独立タイプのサスペンションに使用されるリンクの一種で、また別物。
ドライビングの技のひとつ。もとはダート競技のテクニックという説が有力だが、世の中に広めたのは、広島のドリフター春口満。きわめて素早くフェイントを入れたあと、ハンドルをこじることでドリフトのきっかけを作る。あまり逆振りのようには見えずに大きな角度をつけることができる。春口のマシンの場合は、ナックル加工でステアリングのギヤ比をクイックにしていたので、特に効果的だったと思われる。
もともとは「カタい」とか「動かない」という意味。クルマでは、エンジンやミッションの取り付け方の方法を指す場合によく使われる。ノーマル車では、エンジンやミッションなどの取り付け部には、ゴム製のマウントやブッシュを使っているが、それがクルマの動きを鈍くする原因になる。そこで、ゴムの代わりに、たわんだり縮んだりしない金属製のマウントを使ったり、ボディやフレームなどに直接固定することがある。そういうマウント方式のことをリジッド(マウント)と呼ぶ。また、左右輪が独立していないサスペンション形式のこともリジッド(サスペンション)と呼ぶ。
もともとは英語で「金持ちな」とか「豊かな」という意味。クルマ用語としては、燃調が濃いめであることを示すことば。基本的には理論空燃比である約14.7に比べて濃い場合を「リッチ」という。または燃調をより濃く調整することを「リッチにする」という。逆に、燃調が薄いことは「リーン(リーンバーン)」という。
通常は格納されていて、点灯するときだけパカッと持ち上がるタイプのヘッドライトのこと。法規制によってヘッドライトの位置は低くできないが、空気抵抗やデザインの面からノーズを低くしたいという理由で使われ始めた。RX-7や180SXなどがこのタイプだ。’90年頃までは採用されたが、最近では固定式ライトの技術の進化などによって存在意義が薄くなり、すっかりなくなってしまった。
オーバーホールが施された中古エンジンのこと。エンジンが壊れたときに、そのエンジンをオーバーホールしていると、直るまでに時間がかかってしまう。そこで、ショップではリビルトエンジンを用意しておき、壊れたエンジンをお客さんから下取って、できあがっているリビルトエンジンを購入してもらうという方法をとることがある。
消耗品などを新品と交換してパーツなどを再利用すること。
バルブがもっとも大きく開いたときに、燃焼室に向かって突き出る量のこと。大ざっぱにいうと、リフト量が大きいほうが高回転高出力型のエンジン特性になるが、低中速トルクは細くなりがち。チューニングする場合には、ふつうはリフト量の大きいカムに交換する。リフト量を大幅に増やすようなカムを入れる場合には、ピストンと干渉しないように、ピストンに逃げ加工を施さないといけない場合もある。
制限する機構。代表的な例がスピードリミッターとレブリミッター。スピードリミッターは一定の速度で作動し、それ以上エンジンがまわらないようにする。レブリミッターはエンジンが壊れないように、一定の回転で作動し、それ以上エンジンがまわらないようにする。いずれも燃料をカットすることで、エンジン回転が上がるのを止める方法が一般的だ。
自動車には、自主規制による180km/hでのスピードリミッターや、ブースト圧の上がりすぎを避けるためのブーストリミッター、回転の上がりすぎを避けるためのレブリミッターなど、いろいろなリミッターが装着されている。広い意味では、そのリミッターを解除することを「リミッターカット」という。とはいえ、一般的に「リミッターカット」といえばスピードリミッターを解除することと考えていい。初期のころのスピードリミッターは、配線の切断やボディアースするだけでよかったが、その後コンピューターのプログラムを書き換えることが必要になった。最近の車種ではさまざまなパーツが統合制御されているので、不具合を起こさないようにリミッターカットをするのが難しい作業になっている。
オイルや燃料、水などの圧が上がりすぎないように、一定の圧がかかると逃がす働きをするバルブ。だいたいバネで弁を押さえているだけで、バネの力よりも圧が上がると弁が開くようになっている。たとえば、オイルフィルターが目詰まりしたときには、オイルがそこでフン詰まってしまわないように、リリーフバルブが開いて、オイルをバイパスさせるようになっている。
ギヤ(歯車)の形式の一種。円盤状またはドーナツ状の歯車のこと。円の外周に歯が切られているものや、円のフチに近い平面に歯が切られているもの、ドーナツ型で歯が内側に向いて切られているものなど、いろいろなタイプがある。フライホイール(セルモーターのギヤと噛み合う歯が外向きについている)、デフ(ドライブシャフトのギヤと噛み合う歯が、平面に切られている)、ATのプラネタリーギヤ(ピニオン/ピニオンギヤと噛み合う歯が内向きに切られている)など、いろいろなところに使われている。
空気とガソリンが完全燃焼する比率は、約14.7:1だが、それよりもガソリンの比率を減らして燃焼させるエンジンのこと。省エネのための機構で、とうぜんパワーは稼げない。一時期は各メーカーがけっこう宣伝していたけど、その後、直噴エンジンが登場して、より性能と省燃費が両立できるようになったため、あまり見られなくなった。
補強材のこと。モノコックフレームの末端部分や取りはずし可能な部分で、力を受け止めたり何かを支えたりする役割を果たしている部材のことをいう。フロントバンパーをはずすと出てくる、アルミやスチール製の角材みたいなものだ。ちなみに、メンバー(サスペンションメンバー)と意味は近く、同じものを指すことも多い。
自動車競技の規則のこと。競技のやりかたを定めた競技規則と、車両の改造範囲の制限などをする車両規則がある。多くのスポーツでは、規則のことをルールと呼ぶことが多いが、自動車競技ではレギュレーションと呼ぶことが多い。
調整する装置のこと。クルマの場合は、たいてい燃圧や油圧、電圧を調整する装置のことをいう。たとえば、エンジンのインジェクターには圧力のかかった燃料が供給されているが、その燃料の圧力を一定に保つのは、燃圧レギュレーターの役目だ。また、パワーウインドを開閉する装置のこともレギュレーターという。
エンジンの種類のひとつ。ピストンの往復運動をクランクシャフトの回転運動に変えて出力とするタイプのエンジンで、量産されている自動車では、ロータリーエンジン以外のほとんどがこのタイプになる。ディーゼルエンジンや2サイクルエンジンもレシプロの一種。飛行機でも、小型のプロペラ機などはレシプロだ。
クルマを修復すること。とくに、古くなって傷んだり動かなくなったりしたクルマの修復をいうことが多い。交換パーツを用意できる箇所は簡単だが、入手できないパーツはワンオフで製作したりすることもある。また、取り換えることができないボディそのものの修復がメインになることも多い。
反応のこと。アクセルとステアリングに関してよくいわれる。アクセルの場合は、ペダルを踏み込んだときに、すぐにエンジンのトルクが発生してくれるか、ステアリングに関しては、ステアリングを切ったときに、すぐにクルマの向きが変わってくれるか、という性能が問われる。
共鳴器のこと。クルマでは、吸気管や排気管の途中についていて、パイプでつながれた箱状の部屋だったりすることが多い。パイプの長さや箱の大きさによって、特定の周波数の音を消すことができるので、吸気音や排気音のチューニング、消音のために使われる。また脈動を利用して特定のエンジン回転域での充填効率を高め、パワー特性を改善する目的に使われることもある。
アナログ式タコメーターの、回転リミットを超えた部分のこと。または、エンジンの許容回転数を超えた回転域のこと。ノーマルエンジンでそこまで回転を上げると壊れる可能性が高い。もっとも、ノーマル車では、レッドゾーンに入るとすぐに回転リミッターが作動するので、普通に回転を上げていくぶんには、許容回転数を超えることはない。カム(カムシャフト)やバルブスプリングなどを交換して、コンピューターのリミッター回転数を変更すると、レッドゾーンの回転域を有効に使えるようになる。
RX-8(SE3P)に搭載されている、レネシスエンジン(13B-MSP)に採用されているローターのこと。FC3S、FD3Sのローターと比べると、高圧縮になっていることと、大幅な軽量化が図られていることが特徴だ。このレネシスローターをFC3Sなどのエンジンに組み込んで、高圧縮&ローブーストのレスポンス重視タイプのターボエンジンを作るというチューニングも行われている。
エンジンコンピューターをイジるなどして、レブリミットの設定回転数を引き上げること。ノーマルエンジンでも多少は安全マージンがとられているので、上げられることが多い。エンジンがノーマルの場合、パワー的なメリットはまずないが、走るステージとギヤ比の関係によってはシフトチェンジを減らすことができて速く走れる場合がある。エンジン(特にヘッド)をチューニングして、高回転型の仕様にすると、レブリミットを引き上げたぶんパワーを上げられることもある。
エンジンが壊れるのをふせぐために、エンジン回転が設定したところまで上がると、燃料や点火をカットするなどしてそれ以上まわらなくする機構(というかプログラム)のこと。チューニングによってバルブ周辺のパーツを強化した場合などは、レブリミッターを解除したり、より高い回転数に設定しなおしたりすることもある。ただし、解除した場合には、ドライバーが許容回転数を超えないように気をつけて操作しないといけない。
サスペンションアームの一種。ダブルウィッシュボーン式、マルチリンク式、ストラット式のサスペンションで、下側に付いている大きいアームのこと。ストラット式の場合は上側にアームがないので、ロアアームしかない場合も多い。チューニングでは、そんなにひんぱんに換えるパーツでもないが、長さを調整できるタイプに交換したり、取り付け部がピロ(ピロボール)や強化ブッシュになっているものに交換したりすることがある。
エンジンのバルブ関連のパーツのひとつ。カムがアームを介してバルブを押すタイプのエンジンで、そこに使われるアームをロッカーアームという。ロッカーアームは、ある部分を支点としてスイングするようになっている。レバー比の設定によっては、カム山の高さよりリフト量を大きくできるなどのメリットがある。しかし、SR20エンジンのロッカーアームは弱点のひとつで、オーバーレブさせるとすぐに脱落してしまう。
ハンドルを左右どちらかにめいっぱい切ってから反対にめいっぱい切ったときに、何回転するかを表すことば。『ロック・トゥ・ロック2回転半』などといったかんじで使われる。前輪の最大切れ角が同じであれば、ステアリングギヤレシオがクイックなほどロック・トゥ・ロックは少なくなるので、シャープなフィーリングになるといえる。いっぽう、切れ角アップスペーサーや切れ角アップタイロッドでステアリング切れ角を増やすと、少しだがロック・トゥ・ロックも増える。
サスペンションアームの一種。ダブルウィッシュボーン式、マルチリンク式、ストラット式のサスペンションで、下側に付いている大きいアームのこと。ストラット式の場合は上側にアームがないので、ロアアームしかない場合も多い。チューニングでは、そんなにひんぱんに換えるパーツでもないが、長さを調整できるタイプに交換したり、取り付け部がピロ(ピロボール)や強化ブッシュになっているものに交換したりすることがある。
スズカブレーンがオリジナルブランドとして昭和54年から販売していたホイールのシリーズ。特にXR-4という6本スポークのタイプは非常に人気があったモデルで、現在でもハチロクなど、ちょっと古めのクルマのオーナーに人気が高い。
レシプロエンジンとはちがって、偏心しながら回転するローターがエキセントリックシャフトをまわして出力とするエンジンのこと。世界で唯一マツダだけが量産に成功した。コンパクトで高出力が出せるのでスポーツカー向きだが、パワーを上げるとアペックスシールが破損しやすいという弱点がある。独特の排気音とモーターのように吹け上がるフィーリングでファンも多いが、燃費の悪さが悩みの種でもある。
車高を下げること。方法としては、コストがかからないものから順番に挙げると、1.純正のバネ(スプリング)を切る。2.ローダウンスプリングに交換する。3.車高調キットに交換する。という3とおりがある。車高を下げるいちばんのメリットは「カッコいいから」。そのほかに「重心が下がって運動性能が上がる」、「空気抵抗が減らせる」などがある。だだし、ローダウンという言葉はドレスアップ用語として使われることが多い。
コーナリング時などに発生する、横方向のクルマの傾きのこと。これが大きすぎると機敏な動きができないので、走りの性能を求める場合には抑える方向でチューニングすることが多い。ただし、少なすぎると、唐突にアンダーステアやオーバーステアが出やすく、コーナリング限界の低いクルマになってしまう。レーシングカーの場合は、空力性能を常に一定に保ちたいという理由でロールを抑えていることも多い。
ロールバーの別名。4点式、5点式など、点数の少ないものをロールバーと呼び、6点式以上のパイプ数が多いものをロールケージと呼ぶことが多いが、特に決まりはない。なお、5点式までは運転者から後ろにのみ装着されるが、6点式を超えると運転者の前にもパイプが伸び、前方からの衝撃に対しても運転者を守ってくれる構造になる。点数が多いほうが安全になり、ボディ剛性のアップにも効果が大きいが、重くなるというデメリットもある。
車輌が横転しても客室がつぶれないように、運転者の頭上に渡す頑丈な棒。ボディ剛性の向上にも効果がある。コの字型のメインアーチに2本の足を追加したものを4点式といって、最もシンプルな形になる。標準的なものはスチール製がクロモリ製。アルミ製のものもあるが、ファッション的な性格が強い。
本来は別の用途のために作られているパーツや、別の車種用のパーツを使うこと。たとえば、シルビアにスカイラインGT-Rのブレーキキャリパーを装着するようなケースだ。流用のメリットがあるのは、比較的安価に性能アップができる場合や、その車種用に専用パーツが発売されていない場合などだ。