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2JZ [2JZ-GTE]

トヨタの直列6気筒3000ccエンジンの名称。実際には「ゼット」は省略して、「ツージェイ」と呼ぶことが多い。JZA80型スープラ、JZS147/161型アリストなどに搭載された。1JZと同様に日産のRB系エンジンと比べると低速トルク型のパワー特性だが、とうぜん排気量が大きいぶん1JZよりもさらにトルクは上がっている。頑丈なのも特徴で、タービンを大型化しても、エンジン本体に手を加えずにそうとうな馬力まで耐えることができる。また、2500ccの1JZエンジンと互換性が高いので、マークII系やソアラに腰下だけが使われたり、丸ごと載せられたりすることも多い。

2by2 (ツーバイツー) 

Z32型までのフェアレディZに採用されていた2+2シーター車の呼びかた。フェアレディZには2シーターと4名乗車の2by2とがあって、全長もホイールベースもちがった。しかし、いくらリヤシートがあるとはいっても、かなり狭くて窮屈なものだった。

2スト [2ストロークエンジン]

レシプロエンジンの種類のひとつ。かつては軽自動車やオートバイのいちぶに搭載されていた(50ccスクーターはほとんどが2ストだった)が、排気ガス中の有害成分が多いこともあって、自動車、オートバイではほとんど絶滅してしまった。4ストとちがって、「吸気」(シリンダーではなくクランクケースで行う)と「圧縮」を同じストロークで行い、「燃焼」と「掃気」(排気を吐き出して、クランクケースから混合気を吸い込むこと)を同じストローク(行程)で行うので、2ストロークで1サイクルとなる。4ストより効率は悪いが、ピストン1往復で1回燃焼が起こることもあって、排気量のわりに高出力が出せる。4ストのようなバルブシステムもないので、軽量でシンプルでもある。

D1 [D1 GRAND PRIX]

01度から始まった全日本プロドリフト選手権の名称。ドリフトの腕を競う競技で、年間シリーズ戦として開催され、獲得ポイントでチャンピオンシップが争われる。各大会では、単走による選抜が行われたあと、2台ずつが一緒に走る追走という対戦形式によってトーナメントが行われ、順位が決定する。’04年からは海外でも公式戦の一部を開催している。

DIY [Do It Yourself]

修理やチューニングなどの作業を、工場やショップに頼むのではなく、オーナーが自分でやること。工賃の節約のために行われることもあるが、趣味としても行われている。途方に暮れることもあるが、だいたい最後にはなんとかなる。ちなみにOPTION2誌では、このDIYをテーマにした企画がよく行われている。

DOT4 (ドットフォー) 

ブレーキフルードの規格のひとつ。ブレーキフルードが沸騰すると、ブレーキの効きが悪くなってしまうが、このDOTというのは、沸騰のしにくさを表す規格になる。それ以外の性能にはほとんどちがいはない。ふつう売られているのはDOT3からDOT5まで。数字が大きいほうが、より高温になっても沸騰しにくい。スポーツ走行をするなら、少なくともDOT4は必要と考えたほうがいい。

Dジェトロ [Dジェトロニック] 

電子制御燃料噴射の方式のひとつ。吸気管内にある圧力センサーの情報をもとに、ECUが燃料噴射量を演算する方式。吸気管内にエアフロのような邪魔物を設置する必要がないので、吸気効率がいい。いっぽうで、Lジェトロ方式ほど空気量の測定が正確ではないので、環境が変わったり吸気系に変更を加えると、セッティングを取り直さないといけないことが多い。

WPC処理 [Wide Peening Cleaning]

金属部品の表面処理の一種。40~200ミクロンの粒子を、非常に高速で噴射し、金属表面にたたきつける。そうすることで、金属部品の強度が上がると同時に、表面に微細な凹凸ができて、潤滑油を保持しやすくなる。金属部品の疲労強度の向上と、摺動性の向上に効果がある。チューニングカーでは、ギヤやシャフト類などに施されることが多い。なお、WPC処理というのは、不二製作所/不二機販の登録商標。別名、ディンプル加工、マイクロディンプル加工などとも呼ばれる。

たこ足/タコ足

運転中に起こるクルマの挙動のひとつ。テールが振られたときに、カウンターステアやアクセルコントロールで適切に対処できないと、反動で反対側に振られ、また反対側に振られと、左右にクルマが振られて制御不能になる場合がある。そういう状態のことをいう。かつては「タコ踊りする」といわれていたが、それが省略されて「タコる」になったものと思われる。なお、これとほぼ同様の挙動を意図的に作り出し、コントロールしながら行う技が「卍(マンジ)」であるともいえる。

たな落ち/タナ落ち

エンジントラブルの一種。大パワーやノッキングに耐えられずに、ピストントップの縁部などが溶けたり割れたりしてしまうこと。ひどくなると、ピストンが焼きついて、コンロッドが折れ、クランクケースを突き破って飛び出てくるようなこともある。そういう現象を「足が出る」といったりする。鍛造ピストンのほうが鋳造ピストンより高い温度に耐えられるので、爆発力を上げてもたな落ちしにくい。

ちょんブレ

ブレーキを大きく踏み込まず「ちょん、ちょん」と短い時間、軽く踏む操作のこと。スピードの調節というよりは、ラインの修正などのために使うことが多い。軽くブレーキを当てることで、そのときだけフロント荷重を増やし、舵を利かせてやるのが目的だ。左足でこの操作をするドライバーもいる。

どっかん [どっかんターボ]

ターボ車のパワー特性を表したことば。低回転ではあまりブースト圧(ブースト)が上がらず、トルクが細いのに、高回転になると急激にブースト圧が上がってパワーが盛り上がるタイプのパワー特性のことをいう。厳密にはエンジンの仕様とタービン(ターボチャージャー)のサイズや特性との兼ね合いで決まる。とにかくピークパワーを求めてエンジンの排気量のわりに大きめのタービンを装着するとこうなりやすい。中間域でアクセルコントロールがしにくいので、街乗りはもちろん、サーキットや峠仕様にはあまり向かない。それよりはゼロヨン仕様に向いている。さらには高回転キープで全開走行を続ける最高速仕様にもっとも向いているといえる。

タイベル [タイミングベルト] 

クランクシャフトの回転を使ってカム(カムシャフト)をまわすベルトのこと。ズレたらまずいので、カムプーリーとタイミングベルトにはギザギザがついている。ベルトが切れるとピストンとバルブが当たったりして、エンジンが深刻なダメージを負うので、定期的に交換する必要がある。社外品には、強度を高めた強化タイミングベルトというのもある。なお車種によってはベルトではなくチェーンを使っているエンジンもある。

タイラップ [TY-RAP] 

ナイロン製結束バンドの名称。本来は配線などを束ねるのに使うものだが、簡単に使えて、安価なわりに頑丈なので、配線以外にも、いろいろな部品を(おもに簡易的に)固定するのに使われる。厳密には、トーマスアンドベッツインターナショナルインクの製品名(ナイロン製結束バンドの元祖らしい)で、他社の同じような製品には別の名前があるが、一般にはどれも「タイラップ」と呼ばれることが多い。

タイロッド

ステアリングラックとナックルをつなぐ棒。このタイロッドが左右に移動することで、前輪が切れる構造になっている。カウンターが目いっぱいあたっている状態で衝撃が加わると、折れ(曲がり)やすいという弱点を持っている。また、タイロッドを加工するとステアリング切れ角が増したり、タイロッドの形状がジオメトリーにも影響を与えるため、ドリフトの世界では重要視される部分。そのため、強化タイロッドや切れ角アップタイロッド、ジオメトリーを変えるタイロッドなど、いろいろなチューニングパーツが発売されている。

タコる

運転中に起こるクルマの挙動のひとつ。テールが振られたときに、カウンターステアやアクセルコントロールで適切に対処できないと、反動で反対側に振られ、また反対側に振られと、左右にクルマが振られて制御不能になる場合がある。そういう状態のことをいう。かつては「タコ踊りする」といわれていたが、それが省略されて「タコる」になったものと思われる。なお、これとほぼ同様の挙動を意図的に作り出し、コントロールしながら行う技が「卍(マンジ)」であるともいえる。

タックイン

FF車で、ハンドルを切った状態でアクセルONからアクセルOFFにすると、オーバーステアが出ることがある。これは、前輪の荷重が増えるとともにエンジンブレーキがかかるせいだ。上級者になると、アンダーステア特性が強いFF車を素早くターンインさせるために、この性質を利用したりすることもある。このドライビングテクニックがタックインだ。

タワーバー

ショックアブソーバーからの振動がボディに伝わり歪みを発生させてしまうと、操縦性の悪化を招くばかりか、本来のサスペンション性能すら発揮できません。 ショックアブソーバーを装着すると、ボディ剛性のアップによりスタビリティが向上。また、アライメントの変化を抑制することでサスペンション性能をフルに引き出します。

ボディ剛性をアップしサスペンション本来の性能を発揮させるための補強パーツです。車種専用設計で、ボルトオンでの取り付けが可能。手軽にボディ補強を行なうことができます。

タービン [ターボチャージャー] 

ターボ(ターボチャージャー)のこと。エンジンから出てくる排気ガスの勢いを利用して羽根車をまわし、その力で吸入空気を圧縮してエンジンに送り込む装置。NAエンジンよりも多くの吸入空気がエンジンに入るので、爆発力が強まってパワーが上がる。タービンは、まわりほうだいにするとエンジンが壊れてしまうので、アクチュエーターやウェストゲートを組み合わせてブースト圧を制御する。大きいタービンのほうがパワーは出せるが、ターボラグが大きくなってしまう。

ターボ [ターボチャージャー] 

ターボチャージャーのこと。エンジンから出てくる排気ガスの勢いを利用して羽根車をまわし、その力で吸入空気を圧縮してエンジンに送り込む装置。NAエンジンよりも多くの吸入空気がエンジンに入るので、爆発力が強まってパワーが上がる。タービンは、まわりほうだいにするとエンジンが壊れてしまうので、アクチュエーターやウェストゲートを組み合わせてブースト圧を制御する。大きいタービンのほうがパワーは出せるが、ターボラグが大きくなってしまう。

ターボタイマー

ターボ車でハードに走ったあとは、タービンのシャフトやベアリングなどが高温になっているので、しばらくアイドリングをして、オイルを循環させてからエンジンを切ったほうが、タービン(ターボ)が長持ちする。それを自動的にやってくれるのがターボタイマーだ。設定しておくと、エンジンを切ったあとでもしばらくアイドリングをしクールダウンしてくれる。

ターボチューン

ターボチャージャー(ターボ)とその周辺パーツをイジるチューニングのこと。エンジン内部をイジるメカチューンと区別してターボチューンと呼ばれる。具体的なメニューとしては、ブーストアップ、ターボチャージャーの大型化などがある。NA車にターボチャージャーを後付けするチューニングも含む。

ターボラグ

ターボエンジンのデメリットのひとつ。ターボエンジンでは、アクセルを開けエンジン回転が上りタービンがまわって、ようやくパワーが出てくる。そのせいで、低回転域からアクセルを踏み込んだときなどには、遅れてパワーが盛り上がる。この遅れをターボラグという。特に大パワーを求めて大きいタービンを採用しているクルマほど起こりやすい。ターボラグが大きいと扱いにくく、サーキットや峠では、そのせいで遅くなってしまうこともある。

ターンイン

コーナリングの前半で、クルマの向きをコーナーのイン側に向けて曲げていくことをいう。ターンインがうまくできないと、効率のいい走行ラインをねらったとおりに走ることができない。ターンインがうまくできるかどうかは、クルマの性能とドライバーの腕がものをいう

ターンバックル

棒状のパーツに使われるジョイントの一種。3分割構造で、両端が反対まわりのネジで真ん中の棒に接続されている。真ん中の棒をまわすと、両端が伸びたり縮んだりするので、両端を別のパーツにマウントしたままでも、棒の長さを変えることができる。長さが調整できるタイプのサスペンションアームなどによく使われる。また、ロールケージのサイドバーや斜行バーなどにテンションをかける目的で付いている場合もある。

ターンフロー

古いエンジンのバルブレイアウトの一種。1気筒あたり2バルブで、吸気バルブと排気バルブが同じ向きですぐとなりに並んでいるタイプ。そのため、吸い込まれた空気は180度まわって排出されることになる。その空気の流れかたからターンフローまたはカウンターフローと呼ばれる。OHVやSOHCのレイアウトでDOHCには採用されない。L型エンジンなどはこのターンフロータイプだ。バルブ面積を大きくしづらいなどのデメリットがあり、高出力化に向いていないため、現在はクロスフローが主流になっている。

ダイナパック [Dynapack]

ニュージーランド製のシャシダイ(シャシーダイナモ)。装置は左右1コずつ、計2コで1セット。駆動輪のハブに直接つなげて、出力やトルクを計測する方法をとる。移動することができるし、油圧で負荷を変えることもできるなど、いろいろ便利なので最近人気が高い。ちなみに昔はダイノパックといっていた。

ダイナミックバランス

回転するパーツが、回転しているときの力の釣り合いのこと。専用の機械で、実際にパーツを回転させながら計測する。このダイナミックバランスがとれていないと回転したときに振れが出てしまう。ダイナミックバランスが重要視されているのはクランクシャフトやタイヤ&ホイールで、クランクシャフトの場合は重いところを削って、タイヤ&ホイールには軽いところにウエイトを貼り付けてバランスを取る。ちなみに、タービンシャフトもこのダイナミックバランスを行い、回転バランスを取っている。

ダイナモ

自動車やオートバイでは、エンジンの力で発電し、バッテリー充電や電装品駆動などに必要な電力を発生する直流発電機のことを指した。現代では交流発電機であるオルタネーターに取って代わられている。過去には、セルモーターを兼ね、エンジン始動時には電動機、エンジン始動後は発電機となる「セルダイナモ」が存在し、安価なオートバイへのセルモーター普及の一翼を担った。

ダイレクトイグニッション

エンジンの点火システムの一種。火花を飛ばすための高電圧を作るコイルを、点火プラグのすぐ近くに設置するシステムのこと。点火時期の細かい制御ができるので、現代のスポーツカーはみんなこの方式だ。ハチロクなどの旧車は、デスビ式という原始的な点火システムになっている。

ダウンフォース

エアロパーツやボディ形状そのものが、走行風を使って発生させる下向きの力。クルマを路面に押しつける働きをするので、ダウンフォースが大きければコーナリングスピードが上がる。現代のモータースポーツでは、マシンの性能を左右する非常に大きい要素になっている。その影響で、チューニング業界でも注目されている。ただし、ダウンフォースを発生させようとすると、空気抵抗も大きくなりがち。空気抵抗が増えると最高速が伸びなくなるので、適度にバランスをとる必要がある。

ダブルウィッシュボーン [ダブルウィッシュボーン式サスペンション]

上下1対のA型のアームで構成されるサスペンション形式。または、それをベースに、もっと複雑にアレンジした形式。ジオメトリーの自由度が高く、剛性も確保しやすいので、F1などのフォーミュラカーやGTマシンのほとんどのマシンはこの形式を採用している。S2000、ロードスター、RX-7、スープラなどもこの形式。ちなみにウィッシュボーンというのは、鳥の胸にある骨のこと。Aアームの形が、その骨の形と似ているらしい。

ダブルクラッチ

シフトダウンをするときに、ギヤがスムーズに入るように、いちどクラッチを切り、ギヤをニュートラルに入れてクラッチをつなぎ空吹かしして回転を上げてから、もう一度クラッチを切って1段低いギヤに入れてクラッチをつなぐという方法。昔、ギヤにシンクロ機構がついていなかった頃にはよく使われたテクニックで、現在でもシンクロが壊れたときには有効な場合があるらしい。

ダンパー

サスペンションのバネ(スプリング)がいつまでも揺れ(伸縮)続けるのを防ぐために、減衰力を発生させる装置。原理としては、オイルが小さい穴を通過するときの抵抗を使って、バネの揺れを抑える。サスペンションが伸び縮みするスピードをコントロールしているため、このダンパーの味付けが、ハンドリング性能を大きく左右する。社外のダンパーの中には、ダイヤルなどで減衰力の強弱を調整できるタイプもある。ちなみに、ボンネットやトランクになどの開閉をサポートする細い筒状の棒もダンパーと呼ぶ。

ダートラ [ダートトライアル]

JAFが管轄するモータースポーツのジャンルのひとつ。未舗装路にコースを設定してタイムアタックを行う。通常は2回走行して、速いほうのタイムで順位が競われる。コースは1周約2分弱の長さのものが多いので、長丁場のモータースポーツではない。ジムカーナと同様に、比較的手軽に参加できるモータースポーツとされている。

チタン

金属の一種。元素記号は「TI」。熱や腐食に強く、強度が高いわりに軽量(アルミより重いが強度はずっと高い)なので、チタンを使うとパーツを非常に軽くつくることができる。特によく使われるのがマフラーだ。ところが材料費が高く、加工にも手間やコストがかかるので、部品としてはかなり高価になる。そのため、一般にはそれほど広くは普及していない。純度の高いチタンだけでなく、アルミやバナジウムが混ぜられたチタン合金も、よく使われる。

チタンマフラー

素材にチタンを使ったマフラー。ふつうマフラーにはステンレスやアルスター材が使われるが、チタンを使えば圧倒的に軽量なマフラーを作ることができる。ただし高価にもなる。そこで、テール部分にのみチタン材を使用した、セミチタンマフラーというものもある。ちなみに、チタンだろうがステンレスだろうが、排気性能には関係ないが、排気音が変わるといわれている。

チャンバー

小部屋のこと。クルマの場合には、吸気管や排気管などの途中で、急にちょっと広くなっている部分のことをいうことが多い。空気をためたり、脈動を消したり、音を消したりなど、いろいろな目的のものがある。ちなみに2サイクルエンジンのバイクの場合、排気管全体のチャンバー形状が大きくパワー特性に影響するため、排気管そのものをチャンバーと呼んでいた。

チューニング

チューンアップ(チューンナップ)ともいう。本来は、クルマの性能を引き出すために「調整する」といった意味だが、内容がエスカレートしていって、性能を引き出すために「改造する」という意味で使われている。日本では愛好家が多く、ひとつの大きな産業であると同時に文化にもなっている。

チルトカウル

ボンネットとフロントフェンダー、ヘッドライトあたりが一体となっていて、パカッと上または前方に開くようになっているボディ構造のこと。たいていヒンジは前に付いている。もともとはパイプフレーム構造のレーシングカーなどで、FRPやカーボンのフロントカウルを採用しているクルマに多い。チューニングショップWeldが、’02年にS14シルビアのチルトカウルを製作し、その後JZ100用のチルトボンネットを製品化したことで、ボディカスタムに新風が流れる。

チンスポ [チンスポイラー]

フロントバンパーの下側に追加する空力パーツ。高速走行時に空気が車体の下に入ると、車体を持ち上げるように働いて、ハンドリングが不安定になってしまう。それを防ぐために、車体の下側に入り込む空気を減らす目的で装着される。最近のレーシングカーでは、フロア下を流れる空気をむしろ活用してダウンフォースを稼ぐ手法が増えているので、昔のような形のチンスポは使われなくなった。

ツインスクロールターボ 

純正でときどき採用されるタービン(ターボチャージャー)の機構のひとつ。低回転でのレスポンスアップをねらった機構だ。エキゾーストハウジングに排気が流れ込む口をふたつ作り、低回転域ではその片方だけから排気が流れ込む。そうすると、排気が勢いよくタービンの羽根車に当たるので、排気の流量が少ない低回転域からでもタービンがまわりやすくなる。高回転域になると両方の口からタービンに排気が流れ込むので、タービンの手前で排気がフン詰まることもない。

ツインターボ

1基のエンジンにタービンをふたつ使うシステム。大きいタービン1コだと低回転でのレスポンスが悪く、小さいタービン1コだと、高回転でパワーが出せない。そこで、小さいタービンを2コ使うことで、低回転でのレスポンスと高回転でのパワーの両方をねらったシステムだ。また、ツインターボの仲間には、ちょっと特殊なシーケンシャルツインターボという種類もある。

ツインチャージャー

ひとつのエンジンにスーパーチャージャーとターボチャージャー(タービン)を両方装着すること。ターボが苦手な低回転域はスーパーチャージャーが過給を受け持ち、高回転域ではスーパーチャージャーより効率のいいターボがおもに過給することで、回転の全域でブースト圧がかかるようになっている。国産の市販車でも、かつてK10型マーチにマーチ・スーパーターボというツインチャージャーのモデルがあった。チューニングでも可能だが、最近は少ない。

ツインプレート [ツインプレートクラッチ]

クラッチの種類のひとつ。純正クラッチはほとんどがシングルプレートだが、大きいトルクにも耐えられるように、クラッチディスクを2枚に増やしたタイプのクラッチをツインプレートという。摩擦面の面積を増やしたことになるので、踏力をあまり重くしなくても、トルク容量が上げられる。ただし、半クラッチが少しやりにくくなる。

ツメ折り/つめ折り (ツメオリ) 

フェンダーのホイールアーチには、内側に、ミミまたはツメと呼ばれる鉄板の折り返しがある。ホイール(タイヤ)をフェンダーとツライチにすると、サスペンションが縮んだときに、タイヤがこのツメの部分に当たってしまうことがある。そのままだとタイヤが破損してしまう原因になるので、このツメの部分を折り込むことで、タイヤと当たってしまうのを防ぐ。その作業をツメ折りという。

ツライチ

面(ツラ)を合わせること。もともとは建築用語らしい。いろいろな場面で使うけど、ホイール(タイヤ)の張り出し量のときに使うことが多い。ホイールのリムの面を、ホイールアーチの上のフェンダーの面とピッタリ合わせることをいう。つまり、ハミ出さないギリギリのところまで出すということ。シャコタンとどうように、文句なしにカッコいいこととされている。ちなみにツライチよりもタイヤを張り出させると、捕まる恐れがある。

ツルシ

既製品そのままという意味。現車セッティングを行っていないチューンドECU、減衰力やスプリングレートの変更を行っていないサスペンションなどを指していう。おそらく、もともとは洋服に使われた言葉だと思われる。江戸時代の拷問の一種などではない。

テンションロッド

シルビア、スカイラインなどのフロントサスペンションに採用されているアームの一部。前方からロアアームに伸びていて、タイヤの前後方向の位置決めを行っている。取り付け部にわりと弱いブッシュが使われていて、ブレーキングに負けてフロントタイヤが開いてしまうため、真っ先にピロボールに交換される。また調整式のものに交換すると、キャスターの調整ができるようになる。

テンロク

1.6Lエンジン、または1.6Lエンジンを搭載した車種のこと。1.5Lのファミリーカーのシャシーをベースに、ちょっとだけ排気量アップした1.6Lの高性能エンジンを搭載したスポーティな車種が多かったために、ひとつのカテゴリーとして呼ばれるようになった。レビン/トレノ、シビックなどが代表例。 FF のコンパクトなスポーティカーとして、手軽にサーキットや峠などで楽しめるクラスといえる。

テールスライド

リヤタイヤが横滑りすること。ちなみにコーナーの手前から立ち上がりまで、テールスライドさせっぱなしで走ることをドリフトという。テールスライドという言葉は、実際にはドリフトまでいかないていどに、軽くリヤタイヤが流れる場面で使われることが多い。

テールランプ 

全ての車の後ろの部分に装着され、ブレーキを踏むと広報の車両に減速していますよっという表示としてランプが点く!さらに左右に曲がるときにはその旨を後方の車両に伝えるウィンカーがついている!さらにバック走行時にも白いランプが点灯する。

ディフューザー

空力パーツの一種で、ふつうはリヤのフロア下に装着する。フロア下の空気を、負圧が発生するように後方に抜くためのパーツ。後ろに行くにつれて跳ね上がっていくパネルでフロア下の凸凹をカバーするような作りになっていることが多い。空気抵抗を増やさずにダウンフォースを獲得することができるため、レースでも重要視されているパーツ。RE雨宮のディフューザーは人気のエアロパーツだ。

ディープコーン [ディープコーンステアリング]

手で握る丸い部分よりも、ステアリングボスに取り付ける面(中心)がだいぶ引っ込んでいるタイプのステアリング。ドライビングポジションの関係から、ステアリングを手前にしたい場合に便利。また、単純にファッションとして、あるいは自分の気分を盛り上げるために使われることもある。なぜかラリーマシンに装着率の高いステアリングだ。

ディープリム

ホイールのタイヤ側にあるリムという縁部がかなり奥まっているホイールのデザイン。リム幅が広かったり、外に張り出すオフセットのホイールだと作りやすい。重厚なルックスになるので、迫力や、ちょっとワルそうな雰囲気を演出するのに好まれる。そのため、ミニバンやVIP系には人気のホイールデザインだ。

デスビ [ディストリビューター]

ダイレクトイグニッション以前の点火システムに使われる装置。内部でローターがまわっていて、点火タイミングに合わせて、高電圧を各気筒のスパークプラグに分配するようになっている。デスビとプラグはハイテンションコード(プラグコード)で接続されている。旧車やAE86、NA6・8、SW20など古いクルマの点火システムはこのデスビを採用している。

デトネーション

エンジン内部で起こる異常燃焼の一種。本来は、音速を超えてしまうほど火炎伝播速度が速くなってしまう燃焼のことをいう。点火プラグで着火された火炎が燃え広がるまえに混合気が自然着火してしまったようなときに起こる。ところが、別の使いかたとして、点火プラグがスパークする前に自然着火してしまう現象のことを「デトネーション」といって、「ノッキング」と区別することもある。どうもこの言葉は使われかたがあいまいなようである。結局のところ、燃焼室内の異常燃焼に関しては、いまだによくわかっていないことも多いらしい

デフ [デファレンシャルギヤ]

左右の駆動輪の回転数のちがいを逃がしてくれるギヤのこと。クルマがコーナーを曲がるとき、外側のタイヤは内側のタイヤよりも長い距離を走るので、左右輪で回転差が生まれてしまう。そのため、駆動輪が左右で直結されているとタイヤをひきずってしまい、スムーズにコーナリングできない。そこで、その回転数のちがいを逃がしてやる必要があるのだ。ちなみに4WD車の場合は、前後輪の回転数のちがいを吸収するセンターデフというデフも搭載されている。

デフロック

デフ本来の機能をなくして、左右の駆動輪を直結にしてしまうこと。純正のデフを溶接するか、シークレットスポーツで発売しているデフロックを入れるなどしておこなう。いち部のドリフト仕様やゼロヨン仕様、ごくいち部のタイムアタック仕様などで使われる。トラクションが常に最大限にかかり、効きの変化もないが、駆動系のほかのパーツへの負担が大きくなる。

トップスピード

最高速度のこと。とくに、サーキットを周回するなかでもっともスピードが出る、ストレート後半でのスピードをいうことが多い。速いに越したことはないが、コーナリングが遅かったり、コーナー立ち上がりの加速が悪かったりすると、トップスピードが速くてもタイムは遅いということがある。

トノカバー

ワゴン車やハッチバック車などで、荷物室の上を覆うカバー。布でできていて、使わないときは巻き取られるようになっているものが多い。荷物に日が当たるのを防いだり、プライバシーを守るために使う。また、オープンカーの屋根を開けたときに、助手席をカバーしたり、たたんだ幌をカバーしたりするものもトノカバーと呼ぶ。

トラクション

タイヤから路面に伝わる駆動力、つまりクルマを前に進ませる力のこと。パワーを効率よく路面に伝えられる性能をトラクション性能という。パワーがどんなにあっても、タイヤが空転ばかりしてトラクションがかからないと前に進むことができないので、クルマを速く走らせるためには非常に重要な要素。

トリプルプレート [トリプルプレートクラッチ] 

クラッチの種類のひとつ。強力なトルクにも耐えられるように、クラッチディスクを3枚に増やしているタイプのことをいう。摩擦材の面積が広がるので、そのぶんトルク容量が上がる。ストリート仕様にはまず必要ないが、ハイパワーなゼロヨン仕様やドリフト仕様などに使われる。クラッチが滑ることはまずないが、ツインプレートよりも半クラッチが使いにくくなる。

トルク

力の強さのことをいう。馬力にはスピードも関わってくるが、トルクの場合はスピードは問われない。いろいろな場面で使われるが、エンジンの場合は、特に加速性能に影響が大きい中低速域でのトルクをいうことが多い。また、クルマの多くのボルト、ナットには締め付けトルクというのが決まっていて、規定の強さで締め付けるように指定されている。ちなみにトルクの単位は、kg-mやN・mで表される。

トレッド

クルマに関しては、ふたつの意味で使われる。ひとつはタイヤの接地面のこと。グリップ力や、排水性、騒音対策なども考慮されて、溝が刻まれている。溝がないほうがドライ路面でのグリップ力は高くなるが、ウエット路面ではハイドロプレーニングを起こしやすくなる。もうひとつは、左右輪の距離のこと。トレッドが広いほうが、コーナリング時の安定性は高くなる。純正より太いタイヤやオフセットの小さいホイールを装着すると、トレッドは広くなる。

トー

アライメントの要素のひとつで、タイヤを上から見たときに、内股や外股の度合いを表す。内股ならトーイン、外股ならトーアウトという。直進性やトラクションなどに影響を与える。またキャンバーと相殺させて直進性をとったり、タイヤの片減りを防ぐという調整も行われる。

ドグ [ドグミッション] 

トランスミッションの種類のひとつ。シンクロ機構を持たず、ドグクラッチ(ドッグクラッチ)といわれる単純な凹凸だけでギヤを噛み合わせるミッションのことをいう。少々回転が合っていなくてもスパッと入ってくれるが、回転があるていど合っていないと、まったく入ってくれない。シンクロ機構がないぶん、シフトチェンジが素早くできるので、レーシングカーやドラッグマシンによく使われる。シフトチェンジのときの音やショックは大きいが強度は高い。

ドライカーボン 

炭素繊維で強化したプラスチック(CFRP)の一種。ウエットカーボンとはちがって、高温高圧の釜で時間をかけて焼き固めるので、きわめて軽量高強度なものができる。F1のモノコック、GTマシンの外装などには、このドライカーボンが使われている。製造設備にコストがかかるうえに時間も手間もかかるので、非常に高価なものになる

ドライサンプ 

エンジン下部のオイルパンにオイルをためるのではなく、増設したポンプで別体のオイルタンクに送ってためるシステム。レーシングカーなどでよく採用される。このシステムで、コーナリング時にオイルが片よって吸えなくなるというトラブルが防止できる。また、オイルパンをなくせるので、エンジン搭載位置を下げることができる。一般車でもできないことはないが、かなり大がかりな作業が必要になる。

ドライショット

ナイトロ(亜酸化窒素)をエンジンに噴射する際のシステムの一種。吸気管にナイトロだけを噴射する方式。噴射しているときは、それに見合った燃料をメインインジェクターで増量してやることで燃調をとる。配管の増設がナイトロの系統だけになるのでわりあい簡単に取り付けられるが、メインインジェクターの容量に余裕がある場合にしか使えない。ナイトロシステムには、このほかにウェットショットという方式もある。

ドライバッテリー 

バッテリーの一種。普通のバッテリーは、横倒しにすると電解液が漏れてしまうが、ドライバッテリーは、電解液がグラスマットに染みこませてあるので、横倒しにしても漏れない。そのおかげで搭載のしかたに自由度が高い。また、構造上、軽量コンパクトにできるので、レーシングカーやサーキット仕様車に使われることが多い。ただ、充電容量が少ないので、普通のバッテリーよりもバッテリーあがりをおこしやすい。

ドライブシャフト

駆動系パーツのひとつ。駆動輪が独立式サスペンションのクルマで、デフからハブに回転を伝える軸のこと。サスペンションのストロークにあわせてスイングする構造になっている。パワーを上げたクルマで急激にトルクをかけたりすると折れやすいので、強化品に交換するなどして対策することもある。

ドライブシャフトブーツ

ドライブシャフトブーツは、車軸(ドライブシャフト)のジョイント部を保護する重要な部品です。走行時の熱や急カーブ、悪路走行した時などの苛酷な動きで劣化しやすく、亀裂、損傷が心配されます。

ドリフト Drift

主に自動車において、車体の慣性力がタイヤと路面との摩擦力の限界を超え、グリップを失った状態において、車体の向きと進行方向にずれが生じ、前輪、後輪を問わずタイヤのスリップ状態を発生させながら走行すること。または意図的にそのような状態を維持する走行方法のこと。「ドリフト」とは英単語の”drift”(漂う)を語源としている。

タツィオ・ヌヴォラーリが現在の四輪ドリフト走行テクニックを生み出したと言われている。1970年代以前、ドリフト走行はレースなどの競技で、速く走るために必須のテクニックとされていた。しかし現在の舗装路での4輪レースでは、タイヤ性能の進化などの要素もあって、派手なドリフトは無駄であるとされ、あまりタイヤを滑らせないグリップ走行が主流になっている。

現在では速く走るためというより、むしろリアタイヤを意図的に流しスリルを楽しんだり、コントロール技術を競い合ったりという、遊びや競技としてのドリフト走行が主流になっている。このドリフト遊びは日本でもっとも盛んであると言われ、日本からの影響で海外にも愛好家が増えている。

またD1グランプリ、フォーミュラDのように、ドリフトを専門としたモータースポーツも存在する。

ドリルドローター

ブレーキローターの種類のひとつ。ローターに小さい穴がいっぱい開けられているタイプのものをいう。表面積が増やせるので放熱性が高まるほか、フェード時にはガスを逃がすので、効きの低下が少なくなるというメリットがあり、’90年代に流行した。いっぽうで、酷使すると、その穴から小さいヒビ(クラック)が広がりやすいというデメリットがあり、現在ではやや減っている。

ドルフィンテール [ドルフィンテールマフラー]

RE雨宮のオリジナルマフラーの名称(あるいは形状)。テールパイプが、ひょいっと少しだけ下に曲がっている。その形状が、イルカがジャンプしたときの姿勢に似ている。排気音を地面に反射させることで、やわらかい音質に変え音量を抑え、リヤバンパーの変色を防ぐなどの効果があるという。

ドンガラ

軽量化のために、リヤシートや、おもにリヤの内装を取り払って、鉄板ムキ出しになった様子のこと。どこまで外せばドンガラかというような定義はない。「胴殻」(どうがら)がなまった言葉が語源だと思われる。

単筒式 [単筒式ショックアブソーバー]

ダンパー(ショックアブソーバー)の構造の一種。モノチューブ、シングルチューブなどともいう。筒が一重のため放熱性に優れているほか、ピストン面積を広くとれるので、減衰力設定の自由度が高いなどのメリットがある。競技用のダンパーはほぼ例外なくこの方式。ただし、多くの場合、高圧ガスを封入しないといけないので、乗り心地がゴツゴツしやすいという欠点がある。また部品の精度などが要求されるので、コストが高い。

同時点火

ダイレクトイグニッションの方式のひとつ。1個のイグニッションコイルで2気筒同時に点火する。片方のシリンダーでは、本来の点火タイミングである圧縮行程の最後に点火することになるが、もう一方のシリンダーでは、排気行程で無駄に点火することになる。イグニッションコイルの数を減らすことで、コストを低減させることがねらいのシステムだ。なお、ダイレクトイグニッションには、このほかに、各気筒に1個のイグニッションコイルを使用する独立点火方式がある。

多連スロットル

多くのクルマでは、スロットルは、吸気管の途中に1コだけ付いている。それに対して、インマニ(インテークマニホールド)に、1気筒あたり1コのスロットルがついているものを多連スロットルという。6気筒だったら6連スロットル。4気筒だったら4連スロットル(4スロ)という。スロットルからエンジンまでの距離が近くなるので、アクセルレスポンスがよくなる。GT-Rやレビン/トレノが採用していたほか、チューニングパーツとしても出ている。

大気開放 (タイキカイホウ) 

ブローバイやウェストゲート、ブローオフバルブなどでよく使われる言葉。ノーマル車では、装置内に戻したり、浄化や消音してから外に出しているガスなどを、そうせずにいきなり大気中にブチまけること。クルマには優しいが、環境には厳しい。レーシングカーはよくやっている。ちなみに、ウェストゲートを大気解放にすると、アクセルONで「ウゲェ~」という迫力の排気サウンドが楽しめる。

定常円 [定常円旋回]

一定の半径の円をグルグルまわって走行すること。サスペンションなどのテストとして行われる。また、ドリフト初心者用の練習メニューとしても行われる。その場合は、テールを滑らせドリフトしたままグルグルまわることになる。エンジン回転が上がる割には走行風がほとんど当たらないため、水温や油温に注意が必要。

点火時期

点火プラグが燃焼室内で火花を飛ばすタイミングのこと。パワーの出かたにも影響を与える。回転数や水温などのちがいによって、最適な点火時期が変わってくるので、ECUで制御されているが、コンピューターチューンで調整することができる。あるていど点火時期を早めていったほうが、パワーが出せることが多いが、早めすぎると異常燃焼を起こしてエンジンを壊す恐れがある。

直ドリ  (チョクドリ) 

ロングサイドともいう。’80年代末期に開発されたドリフトテクニックのひとつ。サイドブレーキを引いてリヤタイヤをロックさせることで、コーナーのはるか手前からテールを滑らせていく方法だ。山梨のデブナベあたりが元祖だとされている。難度が高くないうえに車速がどんどん落ちるので、現在のドリフト競技では基本的にあまり評価されないが、コースによっては有効な場合もある。

直列エンジン

シリンダーが1列に並んでいるエンジンのこと。クルマの場合、4気筒エンジンはほとんどがこの形(例外は水平対向4気筒)。以前は6気筒エンジンにも多かったが、縦に長く、クラッシャブルゾーンが取りにくいので、どんどんV型エンジンにとって代わられた。スカイラインなどのRB系エンジン、スープラやアリストなどのJZ系エンジンなどが直列6気筒。バランスがいいから回転がスムーズで、音もカッコいい。

直巻き [直巻きスプリング]

車種別専用設計のノーマル形状スプリングとはちがって、円筒形をした汎用スプリングのこと。内径が60mmのものと65mmのものがある。車高調と組み合わせて使う。いろいろな硬さや長さのものがあるので、セッティング変更の自由度が高い。

直管 [直管マフラー]

消音のためのサイレンサーが付いていない筒だけのマフラーのこと。とにかく爆音が出る。ただし排気抵抗になるものがほとんどないので、パワー面では都合がいい。GTやフォーミュラなどのレーシングカーは、だいたい直管マフラーになっている。最近は国際サーキットでもないかぎり、騒音規制を行っているサーキットが多いので、直管だと走らせてもらえない場合がある。

竹やり出っ歯 

暴走族仕様の4輪車、いわゆる“族車”のスタイルのひとつ。もともとはレーシングカーから影響を受けていると思われるが、しだいにエスカレートしてひとり歩きしはじめた。上方にはね上げ、ルーフと同じくらいの高さまで伸ばしたマフラー(竹やり)や、大きく前方に張り出したフロントバンパー下部(出っ歯)が特徴だったことから、「竹やり出っ歯」と呼ばれた。最盛期は1980年代だが、現在でも一部のオーナーがこの文化を受け継いでいる。なお千葉や茨城に多かったことから「チバラギ仕様」とも呼ばれる。

等長エキマニ [等長エキゾーストマニホールド]

各気筒から集合部までのパイプ長が揃っているエキマニ(エキゾーストマニホールド)のこと。俗にタコ足ともいう。基本的に、長さが揃っていない不等長よりも性能がいいといわれている。純正ではコストなどの面から、等長エキマニばかりでもないので、チューニングパーツとして各社から等長エキマニが発売されている。ターボ車の場合は、スペースの都合上、等長化がむずかしいことや、NA車ほどの効果が期待できないため、あまり重視されない。

鋳造 (チュウゾウ) 

金属のカタマリを高温でドロドロに溶かし、型に流し込んで成型する方法。大量生産に向いている。鍛造や切削と比べると、複雑な形状も作りやすく、鋳造でないと作りづらいものも多い。英語ではキャストという。ダイキャストなどというのも、鋳造の一種だ。

鍛造 (タンゾウ) 

金属のカタマリを溶かすことなく、ものすごい力で型を押しつける(たたきつける)ことによって成型する方法。素材の密度も高まり、鋳造で成型するよりも強度の高いものが作れる。ただし、鋳造に比べると形状の自由度が低い。また生産設備にコストがかかるため、鍛造ピストンや鍛造ホイールなどは、高価なパーツ。ちなみに日本刀のつくりかたも鍛造の一種だ。

電動ファン

ファンとは送風機のこと。たいていはプロペラのような形をしている。電動ファンとは文字どおり電力で動くファンのことだ。チューニングの話題で出てくる場合は、ラジエターやオイルクーラーを冷やすために使うファンを指すことが多い。市販車のラジエターには、たいていファンがついているが、エンジン横置きFF車の場合は電動ファンになっている。FR車の場合はエンジンの動力で機械的にまわすカップリングファンを採用していることが多い。しかし、カップリングファンは、直接駆動力のロスにつながることから、それをきらって電動ファンに換えてしまうこともある。また電動ファンは汎用品がいろいろ発売されているし、制御方法や取りつけ位置の自由度も高いので、カップリングファンを電動に換えるほか、オイルクーラーなどを冷やすために電動ファンを増設することもある。

Tボーンクラッシュ 

2台の車両による衝突のしかたの一種。「T」の字のように、1台の横っ腹にもう1台が頭から突っ込むような形のクラッシュをいう。特に運転席側に突っ込んだ場合には非常に危険なクラッシュとなる。そういった事態にそなえて、レーシングカーには、横方向の衝突からドライバーを守るサイドバーを装着していることが多い。ちなみに世間一般でTボーンといえば、ステーキなどの種類のひとつで、ロースとフィレを骨ごとカットした肉のこと。骨が「T」の字になることからそう呼ばれる。

W型エンジン

エンジンレイアウトの一種。かなり珍しい。現在市販されているフォルクスワーゲン系のW型エンジンは、バンク角が超狭い(15度)V型エンジンをふたつくっ付けたもの。つまり4列のシリンダーで1本のクランクシャフトを共有する。また昔は3列のシリンダーで1本のクランクシャフトを共有するエンジンもあって、W型と呼ばれた。どちらにしても、エンジンの全長を抑えてシリンダーの数を増やすのに有効なレイアウトだが、機構がやたら複雑になる。